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国際政治学者のイアン・ブレマー氏が率いる
政治リスクの調査会社ユーラシア・グループは
毎年、年頭にその年の政治や経済に大きな影響を
与えそうな事象を予測していますが、
2021年の10大リスクを今年も発表しました。
![](https://yu16san.com/wp-content/uploads/2021/01/2021年の10大リスク.jpg)
![](http://image.moshimo.com/af-img/2007/000000032950.png)
1位 アメリカ新大統領
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そして、最もリスクが高いと予測されることが、
バイデン次期大統領こと、「第46代米国大統領」である
ということでした。
確かにトランプ大統領は大統領選挙の結果を
不正だとして、負けをなかなか認めず、
トランプ氏の支持者も、バイデン当選を認めず、
会議を妨害しようと議事堂に乱入し、死者が出る程の
暴動が起こっています。
トランプ支持者も、共和党支持者もかなり多く、
バイデン支持者は、積極的にバイデンを支持、
というよりアンチトランプというか、
トランプに対する反対票という意味合いが強いように
思われ、そういう面が、バイデン氏に物足りなさを
感じさせてしまうのかもしれません。
米国の分断だけが色濃く目立ってきているように見えます。
バイデン氏の最も重要な役割が、トランプ氏を敗北させる
ことだけで終わってしまわないように、こういった前評判を
覆す活躍に期待して、注目していきたいですね。
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2位 新型コロナウイルス
![](https://yu16san.com/wp-content/uploads/2021/01/013-1024x717.jpeg)
2位はやはり新型コロナウイルスの動向となります。
中国 武漢市の最初の感染報道から、すでに1年以上が
経過しましたが、いまだに収束する気配がなく、
一体いつまで人類に大きなダメージを与え続けるのでしょうか。
2021年も引き続き、重大なリスク要因として取り上げられています。
ワクチンの開発について、朗報が増えてきている
のは期待していますが、
ワクチンが出来上がれば一件落着、という話でもなく、
止めていた経済のツケ、各国の財務状況の悪化など、
感染防止対策に伴い、負ってきた負担もとても
大きく、新型コロナの残した爪痕にも、長い間
苦しめられるだろうことが予想されます。
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3位 気候問題 グリーン化
![](https://yu16san.com/wp-content/uploads/2021/01/earth_good.png)
温室効果ガスの排出ゼロの目標など、脱炭素社会、
カーボンニュートラルに向けた取り組みが、
各国に突き付けられています。
世界中がそういった厳しい目で
経済活動を監視するようになってきています。
就任後、新たに環境エコの分野で存在感を高めようとする
米国バイデン氏を含め、宣言するだけでなく、
環境にやさしい経済活動に
本当に舵をきれるのかどうか、
各国のリーダーにその実行力、リーダーシップが
問われてくるのだと思います。
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4位 米中緊張関係
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新型コロナのワクチンをめぐる競争や
クリーンエネルギーなどの主導権をめぐる競争で
米中の緊張関係がさらに高まってしまうのでは
ないかという見方をされています。
米国バイデン次期大統領は、トランプ氏ほどには、
あからさまな中国批判や言動はしないと思いますし、
対中関係の緊張緩和を目指していくと思いますが、
テクノロジーなどあらゆる面で、この二国間の
覇権争いは激化しており、
世界が米中関係に大きな影響を受けることは
変わらず、今後もこの二大国に振り回されてしまうのでしょうか。
![](http://image.moshimo.com/af-img/2007/000000032940.png)
5位 グローバルなデータ競争
![](https://yu16san.com/wp-content/uploads/2021/01/lims-1604450_640.png)
ますます力を増しつつあるGAFAなどのプラットフォーマー
をはじめ、企業はあらゆる場面で世界中の個人のデータを
国境をまたいで、利用、活用しています。
それに伴い、各国もデータ保護、プライバシー規制の強化
を進めています。
そして、顧客データをめぐるデジタルテクノロジーの
覇権争いも、米中を中心に激化していくことでしょう。
そういった急速なデジタル社会への移行が、
新型コロナによる、テレワークや、他人との接触を
なるべく避ける生活の中で、さらに加速されているのだと思います。
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6位 サイバー紛争激化
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新型コロナで、テレワークなどDX化が進む中、
自宅からサイバー空間にアクセスする人が増え、
そのデータも膨大になっていく中で、上記のような
データ保護、プライバシー規制の世界的な
共通ルールがまだ確立されていません。
したがって、相変わらずサイバー攻撃や
データ盗難のリスクが解決されておらず、
今後もサイバー紛争が激化するリスクを指摘しています。
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1位~6位までは全部つながっている?
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こうしてみると、1位~6位まで、米中関係や
新型コロナ、それに伴うデジタル化、
そのデジタルテクノロジーにおける覇権争い、
そして米中を中心に経済活動を発展させてきたが故の
環境問題など、全部がどこかしらで
つながっているようにも見えます。
去年の10大リスクは?
ちなみに去年、2010年の10大リスクも
以下に振り返ってみたいと思います。
米中に関連することや、気候変動問題などは
去年から取り上げられていました。
トルコ、中東、南米のリスクについても
今年と同様に、去年も10大リスクに上がっていました。
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まとめ
米ユーラシア・グループが予測する
2021年の10大リスクを紹介しました。
1位の米国新大統領からはじまり、
中国 武漢市から発症したとされる新型コロナ、
気候変動の問題、米中の緊張関係、
グローバルなデータ競争、サイバー紛争など、
1~6位までは全てが何らかの形で複雑に
関連してつながっているようにも思えました。
新型コロナという未知の経験が加わりましたが、
相変わらず、米中の二大国家から目が離せない
状況が続きます。
現状の世界では、取り上げられたようなリスクがある
ということを念頭に置いて、日本の政治家の動きや
企業の動向に注目していくことが重要だと思います。