今年の夏は特別な夏
「今年の夏は特別な夏です」と
某知事が言っていましたが、それとは別の意味でも
まさに「今年の夏は特別に暑い夏」になろうとしています。
7月こそ全国的に梅雨が長引き、雨天の多かった
月でしたが、遅い梅雨明けの後、一気に
猛暑が襲ってきました。
日本歴代トップタイ最高気温41.1℃
そして、静岡県浜松市では、日本の歴代最高気温の
トップタイに並ぶ「41.1℃」という記録が出ました。
今までは、埼玉県熊谷市や、岐阜県多治見市が
最高気温の上位常連と思っていましたが、
意外にも浜松も暑いのですね。
報道などによると、浜松市は昨年まで40℃以上
になったことがなかったようで、
この急な高温は、愛知県側からの風による
フェーン現象が原因の一つだと言われています。
高温を呼び込むフェーン現象とは
フェーン現象とは、
湿気のある空気が山を越えるときに、
上りは気温を下げながら雨を降らせ、
山の反対側へと吹き下りるときに、乾燥した空気が
温度をどんどん上昇させながら吹き下りてくる現象で、
日本では季節を問わず発生しているようです。
最高気温の記録更新ラッシュ
そして、この8月の猛暑は浜松市だけでなく、
日本の各地で過去にない最高気温を出しています。
気象庁のホームぺージにある、日本の歴代最高気温の
ランキングを見ますと、
上位20位以内に、今年の8月の最高気温が
4件も出てきます。
さらに、上位20以内の中で、
2010年以降の最高気温が17件も含まれており、
地球温暖化を裏付ける事実として、
今後はどうなっていくのか、怖い気もしてきます。
世界はさらにすごい場所も
日本だけではなく、世界を見ても、
今年は特別に暑い夏になっています。
世界一暑い場所として有名な、
アメリカのカリフォルニア州「デスバレー」でも、
8月16日の日中の最高気温が54.4℃(華氏130度)まで
上昇したとされています。
デスバレーもまさに、周りを山に囲まれた盆地で、
標高は海面より低い海抜マイナス86mと、
先ほどご紹介の「フェーン現象」が
起こりやすい地形になっているようです。
この危険な暑さで注意が必要なのが
そして、気になるのが、熱中症の被害です。
コロナ禍や長い梅雨で長い間、外出を自粛しながら、
体が暑さに慣れていない中で急に暑くなり、
さらに真夏にもマスクをするという事態の中で、
熱中症のリスクは大きくなっています。
東京都内だけでも、8月20日までの
8月の熱中症の死亡者数が、131人となり、
その多くが高齢者であり、
意外にも屋内で夜から明け方にかけての
熱中症が多いということが分かりました。
NHKニュース 東京都内 熱中症で28人が死亡 今月で計131人に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200820/k10012575261000.html
時代は変わった
昔は日中暑くなっても夜はある程度まで
気温が下がっていたので、冷房をかけっぱなしで
寝てしまって、夏風邪を引いてしまうことが
よくありましたが、ここまで暑くなると、
夜間でも冷房なしでは危険です。
特にお年寄りなどは、寝る前に水分補給をあまりしたくない、
冷房をつけっぱなしで眠りたくないという方も
いらっしゃると思いますが、過去にない暑さが
やってきていることを是非理解していただき、
もう時代は変わったと、夜も冷房が無いと
身体にとって危険なほどの高温であるという認識のもと、
そういう状況に見合った室内環境のコントロールを
してもらいたいと思います。
まとめ
長めの梅雨が明けてみたら、
新型コロナ禍の今年の夏は、
まさに特別に暑い夏になっています。
静岡県浜松市を筆頭に、日本歴代最高気温の
記録更新ラッシュが起きています。
世界をみても、米国デスバレーの54.4℃など、
凄まじい気温の上昇が起こっています。
そこで注意したいのが熱中症ですが、
高齢者が、室内で、夜から明け方にかけて
熱中症にかかってしまうケースが多いようです。
お年寄りは、冷房は日中しかかけない、寝る前は水分をとらない、
といったかつての習慣が頭にあるのかもしれませんが、
夏の温度については過去とは変わったという認識のもと、
夜間の冷房や、水分補給を十分に気にして頂きながら、
このコロナ禍で、コロナも熱中症もかからないよう
気をつけていきたいものです。