「ロジハラ」知ってました?
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「ロジハラ」という言葉を遅ればせながら
最近知ることになりました。
ロジハラとは、ロジカル・ハラスメントの略で、
「論理的な嫌がらせ行為」、要するに
「正論を振りかざして、相手を追い詰めてしまう」
という感じでしょうか。
ロジカルシンキングとは?
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そもそも論理的(ロジカル)とはどういうことでしょう?
よく言われる、三段論法のように、
A=B、B=Cならば、A=Cという感じに、
事実や証拠に基づいて筋道を立てて考える思考法です。
例えば上記A、B、C、で言うと、
菅義偉氏は内閣総理大臣である。
内閣総理大臣は、国会議員である。
従って、菅義偉氏は国会議員である。
といった具合です。
そこには、思い込みや感情的な好き嫌いは入らず、
事実をベースに筋道を立てて、誰が聞いても
疑う余地のない、エビデンス(根拠)を
持ってこなければなりません。
正しいから、人を傷つけることも
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特にビジネスにおいては、結論ありきで
話さなければならないことも多く、
事実ベースで筋道を立てて考え抜いて、
自分の意見、結論を導き出す作業は
非常に重要になってきます。
そんなに大事な論理的思考、ロジカルシンキングが、
なぜ、ハラスメントという、いじめや嫌がらせに
なってしまっているのでしょうか?
それは、ロジカルが事実をベースにしており、
正しいからこそ、人を傷つけるという側面が
あるからだと思っています。
時に、正論を振りかざすときは注意が必要です。
いかに自分が正しいかを論理的に説明するということは、
逆に、いかに相手方が間違っているかを証明してしまう
ことがあるからです。
相手を思いやる気持ちが大事
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特に上司と部下のように、上から目線で
やり過ぎると、相手を逃げ場がないほどに
追い詰めてしまうこともあるでしょう。
一緒に仕事をしていく仲間のモチベーションを
思いきり落としてしまうようなアドバイスや指摘ならば、
やらない方がいいでしょう。
上司がこれ見よがしにロジカルに部下の間違いを指摘し、
優越感にひたって、気持ち良くなっているようでは最悪です。
要するに伝え方が重要なのだと思います。
もちろん、時に厳しい指摘や、叱咤激励も
必要なことがありますが、根底に相手を思いやる愛が
無ければ反発を生むだけでしょう。
今の時代なら、人格やその人を攻撃することの無いように、
良くなかった行為、手法などに焦点を絞って、
威圧するのではなく、一緒に改善していこうという
姿勢が大事になってくるかもしれません。
まあ、セクハラやパワハラも同様ですが、
常日頃から、良好な人間関係を築けるように、
信頼を得られるように努力することが大事なのでしょう。
部下を打ち負かして仕事が良くなるか?
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仲間や仕事のパートナーを論破して勝ち負けを
はっきりさせても仕方がないですし、ましてや
優位な立場を利用して論理的にも全く正しくない
言いがかりや指摘をするケースも中にはあるのではないでしょうか?
結果的に相手の行動が良いものに変わるには、
どんな伝え方をするのがいいか?
という考え方で相手に接することで
仕事が改善され良くなっていけば良いのです。
ロジカルシンキングの使い方
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本来、ロジカルシンキングは、本質的問題の発見、
抽出にとても有効な思考法です。
起きている事象から、その問題の真の原因、
本質を見出すことが可能となる考え方であり、
これからのビジネスマンにとっては、身につけておくべき
おすすめのスキルであると思います。
また、プレゼンテーションにも活用ができます。
まず、結論を先に提示して、その結論に至った理由を
ロジカルに伝えることで、結論の説得力を増したり、
納得を得られやすくすることも可能になります。
日本人はロジカルシンキングが苦手?
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しかしながら、このロジカルシンキングは、日本人は
けっこう苦手にしている人が多いのではないかと思います。
その理由として、言語が関係しているという説を
よく聞きます。日本語では結論が文章の一番最後に後回しに
なりがちなのに対して、英語はまず結論が先に来ます。
従って、欧米人の方が、ロジカルシンキングに慣れ親しみやすい
ということがあるようです。
「空気を読む」という言葉が特徴的なように、日本の文化として
みなまで言うな、という感じで、分かりきったことを、
一から十まで説明されることを日本人はあまり好まない
傾向にあるのだと思います。
だからこそ、ロジカルに自分の間違いを
正論で指摘されてくると、非常に不快な気持ちに
なってしまうのかもしれません。
私の考えるロジハラ対策
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私が考える「ロジハラ」への対処方法は、
ロジカルにはロジカルで対応すべし、ということです。
例えば、仕事上のミスを、指摘されたならば、
当然自分の非は認めて、改めるようにしますが、
それ以上に言ってくるならば、まず上司の言動が、
論理的に正しいのかどうか、好き嫌いや感情的な
思い込みが無いか? そして、
その上司の指摘によって、本当に会社が良くなっていくのか?
さらに言えば、自分のしたミスと同じミスを、
二度と繰り返さないために、個人の責任だけでなく、
その上司の管理者としての責任や、
会社の業務上のシステムとして改善できることが無いか?
そういう切り口で考えられるようになりましょう。
そして、感情的に反応せずに、相手の言ったことを
冷静に分解して、この部分はまあ正しいことを言ってるが、
ここは、自分の仕事のこととは関係ない、と切り分けて、
相手が何を言ったのかをしっかり理解しましょう。
すると、「ロジハラ」と言いながら、全くロジックに
なっていないこともあると気づくのではないでしょうか?
部下のやる気を引き出すどころか、くじいてしまうような
上司であれば、そのロジカルシンキングも、
偽物である可能性が高いと思います。
何を言っているかを冷静に把握する
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日本人は上下関係を重要視する傾向が強いので、
「何を言ってるか」よりも
「誰が言ってるか」に注意が向いてしまいます。
例えば、課長が言ってることより、
部長の言ってることの方が正しく、
部長の言うことより、社長の言うことの方が正しい
とか、声が大きい迫力のある人が言うことに、
ついつい勢いでうなずいてしまう、というように、
無意識に正しいと思い込んでしまう傾向があるのです。
相手が部長だろうが、社長だろうが、
「何を言っているのか」だけに意識を向けて、
まずはしっかりと聞くことです。そして
論理的に破たんしていることを言っていたら、
いきなり突っ込むのはまずいと思いますが、
今のロジックは、ここが間違っているのでは?
自分ならこう考える、と分析する訓練をしていきましょう。
正論を振りかざすとき
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そして、正論を振りかざすときには、
相手の立場を考えて、相手の意見を認めた上で、
こういう視点で考えてみてはどうでしょうか?
とか、あえて反論するわけではありませんが、
もしこういう突っ込みが入ったら、どう対応しましょうか?
と、相手にとって、批判や反論に聞こえにくいテクニック
を少しずつ身につけていくのも、世渡り上手かもしれません。
そしていつしか勝ち負けのような些細なことが
気にならない位まで議論が盛り上がってくれば、
そういう情熱のぶつかりあいの中からこそ、
新たな問題解決策や、新しいビジネスのアイデアが
生まれ、イノベーションが誕生するのだと思います。
まとめ
「ロジハラ」という言葉を知りました。
ロジカルシンキングとは、事実ベースで
筋道を立てて考える思考法で、ビジネスにおいて
非常に有効な考え方です。
ただし、正論だからこそ、相手を傷つけることが
あることをよく理解しましょう。「ロジハラ」には
相手を思いやる気持ちが不足しています。
単に部下を論破して気持ちよくなっていては
仕事も良くなっていきません。
ロジカルシンキングは本質的な問題の発見や、
プレゼンテーションにおいて非常に有効な考え方ですが、
日本人にとっては苦手な考え方とも言えるので
訓練して身につけることをおすすめします。
そして、「ロジハラ」には、ロジックで対抗しましょう。
上司や相手が何を言っているのかを冷静に聞き、
論理的に成り立っているものとそうでないものを
切り分けて、冷静に消化していきましょう。
そして自分から正論を振りかざすときには、
相手の立場を思いやった上で、相手を攻撃せずに
上手に真意を伝えられれば、素晴らしい議論が生まれ、
そこにはイノベーションが生まれるかもしれません。