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少子高齢化の進む日本で、
新型コロナによって、さらに少子化に
拍車がかかっているということが分かりました。
日本経済新聞 出生数、21年に80万人割れも コロナで少子化想定超え
上記記事によると、2021年の出生数は
80万人を割り込む可能性があり、
もしそうなれば、推計よりも10年年以上も
少子化が早まってしまうということです。
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新型コロナで妊娠を控えている?
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新型コロナで妊娠を控える理由として
考えられることは2点あります。
一つは、妊婦さんや赤ちゃんの
新型コロナへの感染リスクを考えた場合です。
今のところ、新型コロナが妊婦さんにとって
特に感染リスクが高まったり、重症化しやすい
といった情報は目にしませんが、
このウイルスの未知数な部分と、
治療薬や、開発中のワクチンなどの
リスクが、母体だけでなく、赤ちゃんにとって
も安全なものなのかどうか、もう少し
時間をおいて、様子を見ようと
考え直す人が多くても不思議ではありません。
もう一つの理由は、経済的なリスクです。
業界ごと、企業ごとに異なる部分はありますが、
新型コロナが、企業の業績に与えたインパクト
も小さくなかったと思います。
子供ができれば、共働き世帯は
仕事の制限ができますし、新型コロナによって
収入の将来見通しが立たないまま、
積極的に妊娠を考えていくことは難しいと思います。
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出生数の減少が加速
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そして、そもそも新型コロナが
感染拡大する以前から、日本の出生数は
年々減少傾向にあり、2020年の出生数は
およそ84万8000人となります。これは終戦後の
第一次ベビーブームの頃の約3分の1というほど
にまで落ち込んでいます。
それが、2021年には、79万2000人まで落ち込む
ことが予測されています。
特に、出生数が100万人を割った、2016年から
は急減しており、このままでは最新の推計よりも
12年も前倒しで80万人を割ってしまいそうな
危機的な状況となっています。
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出生数がここまで減る理由
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出生数が減少し続ける理由としては、
晩婚化と非婚化、そもそも結婚しないという人が
増えているということがあるでしょう。
昔と比べると20代で出産する女性は減っており、
30代後半で出産する女性は増えているという
出産年齢の高年齢化も晩婚化と連動していると思います。
やはり、戦後から高度成長期の日本は、
昨日より今日、今日より明日がどんどん
良くなっていることが実感でき、年々給料が増え、
家族が増え、人口が増えて、国全体が
どんどん豊かになっていくムードが
そこら中にあったのだろうと思います。
その頃と比べると今は、お年寄りがどんどん増えていき、
その人たちを支える生産年齢がどんどん減り、
現役世代の負担がますます重くなっていく中で、
経済は思うように成長していかない、給料が
増えていく見通しが暗いままで、結婚や出産に
前向きになりにくいという日本の構造に
大きな問題があると思います。
そして、新型コロナによって、経済の見通しも
悪くなる企業が増えていくと思いますし、
そもそもの男女の新たな出会いというものも、
行動を自粛する生活の中では
なかなかうまれにくいものです。
こういうことも地味に影響してくるのではないかと思います。
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現役世代が生きにくい国、日本
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新型コロナでも、世代間の対立軸がありました。
日本の場合は新型コロナの重症化
について、高齢者ほどに高リスクとなり、
基礎的な疾患を抱えていない場合は、
若者、現役世代にとっては無症状または
軽症で済むケースが多く、その割に、経済活動を
自粛する場合に、収入減の割を食うのが現役世代のみ
ということで、感染拡大を防ぎながら、
いかに経済をまわしていくか、という考えに
世代間で温度差があるのだろうと思います。
そして、10月には自殺者の急増がありました。
CNN 日本の10月の自殺者、年間の新型コロナ死者上回る 女性の増加顕著
記事によると女性の増加が顕著であり、
その理由の一つが非正規雇用者の解雇にあるのでは
ないかと述べられています。
日本企業は不況の中でも正規の従業員はギリギリまで
守ろうと耐えますが、パートタイマーなど
非正規雇用者はいち早くリストラの対象となってしまいます。
子育てしながらも、何とか時間をつくって、
パートタイマーとして働こうという女性が
働く機会を失っていくこの状況もまた、
現役世代が安心して子育てする機会を
奪ってしまっていると思います。
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フランスの少子化対策
![](https://yu16san.com/wp-content/uploads/2020/12/france-162295_640.png)
日本の法律には、子供は結婚した夫婦から
生まれるもの、という大前提があります。
従って、婚外子は公的支援や補助を受けるのに
不利な状況がどうしても出てしまいます。
「できちゃった婚」が多いのもそこに理由があるのでしょう。
少子化対策でうまくいったフランスでは
PACS(民事連帯契約)という、結婚よりも
制約の緩いパートナーシップ契約を結んだカップル
から生まれた婚外子の割合が増えています。
「子供の誕生=親の結婚」という図式のない、
事実婚のような形をつくり、
さらに、婚外子や、どんな親から生まれても、
子供の権利は損なわないよう法整備をした結果、
出生率が先進国トップレベルに高まりました。
こういった取り組みを日本でも学んで、
取り入れることを検討すべき時代なのだと思います。
もしかしたら、妊娠中絶なども、減らせるかもしれません。
あるいは、外国人労働者などの移民を
受け入れていき、出生数増加に貢献してもらう
ことも必要になるかも知れません。
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最も恐ろしいこと
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最も恐れなければならないことは、
少子高齢化が若年世代の負担を増やし、
若年世代がますます貧困化し、
より結婚や出産を控えるようになり、
さらなる少子高齢化に拍車をかける、
というマイナスのスパイラルに陥ってしまうことです。
そうなると、日本は国力を低下させ、国ごと貧しくなり
社会保障制度も立ち行かなくなり、将来世代に先送り
されて膨らんだ政府債務を返済するあてもなくなる
という、最悪の事態も十分に考えられます。
それだけは避けなければなりません。
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まとめ
新型コロナで妊娠を控える人が増えて
2021年の出生数が推計よりも速いペースで
急激に減少しており、少子化に拍車がかかって
いることが分かりました。
新型コロナで妊娠を控える理由とは?
そもそも新型コロナが無くても少子化が
進行していた理由とは?
すると豊かだと思っていた日本が、
実は現役世代にとっては、苦難が多いことが
分かりました。 日本はフランスの少子化対策
を参考にしたり、移民を受け入れるなどして
人口減少に歯止めをかけないと、財政的にも
早々に限界がきてしまい、日本の国全体が貧しく、
弱体化してしまいます。
最も重要なのは、若年世代の負担を減らし、
これ以上の少子化が加速しないように
マイナスの連鎖を断ち切ることです。