衆議院議員総選挙
そういえば、5年前に選挙権が20歳以上だったのが
18歳以上からに引き下げられましたね。
高齢化社会日本で、これらの影響が表れてくるのでしょうか。
著名人が投票に行こうと呼びかけるYouTube動画
なども話題となり、若い人ほど選挙に関心が
低いという日本の課題に対して、どう影響
してくるのか、見守りたいと思いますし、
こんな時だからこそ、一人でも多くの人が投票
に参加してくれるといいなと思います。
各政党の公約
NHK選挙WEB 各党の公約
各党とも消費税廃止とか、コロナ給付金など
の耳障りの良い公約ばかりで、いわゆる
ばらまき的な政策ばかりという印象を受けます。
政権与党である自公連立政権に対して、野党の側も
ガツンと物申す姿勢とともに、野党としての
明確な差別化を打ち出して欲しいと期待していますが、
今いち何が違うのかが、自分のような素人には
ちょっと理解しにくい部分があります。
どうせ自民党が勝つのだとしても、自民党が脅威を感じる
ような野党としての存在感が出てこないと、健全なかたちではないと思います。
政権与党自民党の公約
https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/shugiin/2021/pledge/political-party/jimin/
NHK選挙WEB 自民党の公約 政策
どこの政党も新型コロナ対策と、経済の強化を
柱に様々な対策を打ち出しています。
自民党も経済政策として「成長」と「分配」の
両輪が必要だと打ち出しています。
そこへきて矢野財務次官の「文芸春秋」寄稿
「このままでは国家財政は破綻する」というものが
注目を浴びています。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD1286G0S1A011C2000000/
日本経済新聞 財務次官のバラマキ批判 「賢明な支出」政策論争の糧に
様々な課題がコロナ禍で浮き彫りに
PB(プライマリーバランス)という
基礎的財政収支の問題があります。
要するに日本は、税収として入ってくるお金以上に
お金を使っていて、足りない分は国債という
形で将来から借金している状態がずっと
続いているという問題を抱えています。
少子高齢化が加速する日本では、高齢者が
どんどん増えていき、年金や医療費の負担が
増えていく中で、その税金を稼ぎ出す現役世代が
どんどん減っています。お金の使い道は
どんどん増えていくにもかかわらず、お金を稼ぐ
当ては減っていっているという「負のスパイラル」
に陥っており、そのバランスをとっていかなければ
どこかで破綻を迎えてしまうということで、
上記の財務次官の批判は、まっとうなものだと思います。
新型コロナ禍の緊急事態においては、
仕方がありませんが、相当な給付金、支援金が使われており、
まだこれからも引き続き使われていくのでしょう。
また、ついこの間の東京オリンピック・パラリンピック
も膨大な費用をかけて準備を進めてきて、
コロナ禍で無観客での開催となりましたが、
チケット収入や海外からの観客が消滅して、
それらの経済効果が上がらず、その分
新たな借金が加わることとなりました。
その上で、さらなるバラマキの政策ばかりが
目立っているのは、やはり政治家は本当のことを
国民に言ってくれないのかと思ってしまいます。
世界の中で唯一成長していない日本経済
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA068F10W1A001C2000000/?unlock=1
日本経済新聞 日本の年収30年間横ばい
日本国内だけを見れば、格差問題が深刻化している米国
などに比べるとまだ格差の問題は小さいと言われていますが、
米国では全体の給与水準がしっかりと増え続けています。
日本は、30年間ずーっと給料が増えずに横ばいを
続けており、平均賃金ではかつては日本より低い賃金だった韓国
にも追いつかれ、すでに追い越されてしまっています。
全く成長しない日本経済、そして我々
サラリーマンの給料も上がっていきません。
そんな中で、最低賃金を上げるという公約は
ほとんどの政党が打ち出しています。
当然ながら生活困窮者に向けたセイフティネットは
必要ですが、企業側から見れば、最低賃金の
引き上げは、同じ生産性の仕事を発注するのに
コストが上がることを意味します。
根本的な問題として、働く人の生産性を上げて
いかなければ、企業としての競争力は上がっていかず、
その結果、経済成長もままならなければ、賃金も上げられず、
税収も増えていかないということです。
生産性を上げるその一環としてのDX、デジタル化などが
ありますが、同じコストをかけてより大きな成果を
企業が生み出せるようにするのが「成長」の部分
だろうと思います。
そして、「分配」の部分は、その元手が少ないならば
無駄を省いたり、効率化するなどの手が付けられ
なければならないはずですが、今の高齢者に向けて年金を
減らすなどという公約は受け入れられるはずもなく、
限られた財源の中で少子化対策や、育児支援、コロナ禍の支援などを
充実させながら、経済成長も成し遂げていくのは非常に難易度の高い
ものになると思い、耳障りの良いことだけを言っても
実現できるのかは、非常に疑問を感じます。
裏を返せば経済成長していないにもかかわらず、
日本はよく分配できているのかも知れません。
その分将来からの借金をし、その返済である国債費も
合わさって、歳出はどんどん増え続けていることを
しっかりと認識しておかねばなりません。
自粛解除も、様々な懸念材料がある
コロナ禍で企業業績がそこまで上がっていない
のにもかかわらず、実態とは別に株価だけは上昇していました。
そして、今度は原油価格が高騰し、コロナ禍で
物価の上昇も相次いでおり、円相場が円安に向かっています。
悪い円安だという指摘も多く、コロナ禍からの企業活動の
再開に向けて原材料コストの上昇や、消費拡大の足を引っ張る
という部分では懸念材料となっています。
また、営業自粛要請が続く中で、全国の飲食店の
およそ1割が閉店という報道もあります。
この新型コロナが、どれだけ世界や日本の経済に
ダメージを与えたのか、そしてこれからもそれが
どれだけ長く続くのかは、まだ未知数ですが、
いよいよ自粛解除となり、経済が本格的に再開に向け
動き出そうとしています。
そのような局面で国民が、自国の政治に関心を
持っておくことは非常に重要だと思います。
投票を後押ししてくれるサイト
難しい話は分からないし、
どこに投票してもどうせ世の中は変わらない、
だからなかなか投票にも足が向かない
という人もいると思います。
そんな時に便利なのが、自分の考え方に
近い政党をマッチングしてくれるサイトです。
JAPAN CHOICE 2021衆院選 投票ナビ
NPO法人Mielkaが提供する
「2021衆院選 投票ナビ」というもので、
新型コロナへの対策や、経済についてなど、
質問に答えて、自分に近い意見を選んでいくだけで
自分の考えに最も近い政党を教えてくれるというものです。
この部分は特に重要視したい、という項目があれば
それを選択して強調することもでき、どこに
投票していいのか判断に迷っている人には
一つの判断材料になると思います。
あくまでも参考程度として、気軽に考えてやってみる
のも興味をもつきっかけになって良いと思います。
サイトがすすめてきた政党に本当に投票すべきか
どうかは、その政党の公約などをチェックして
最終確認すれば良いと思います。
まとめ
衆議院議員選挙が10月31日にあります。
各党の公約などをざっとでも目を通し、
せっかくの投票権を有効に活用しましょう。
確かに日本の抱える課題は難易度も高く、
さらに新型コロナの非常事態もあって、
全てを理解しきることは無理だと思います。
それでも、自ら情報を集めて、自分が特に
問題だと思う部分や、興味のある分野を調べてみて、
各党の公約と照らし合わせてみることで、見えてくる
ものもあると思います。
確かに有権者一人の一票はわずかなものではありますが、
無関心の方がカッコ良いという時代でもないし、
ちょっとずつでも関心をもって参加していくことが大事だと思います。